コードのこと、初心者向け

ジャズに限らず、ポップスでもコードを使う事は普通なんだが、ふと、表記自体とっつきにくく混乱している人もいるのかな?と思ったので少し書いてみる。

 

手短にするので、Cに話しを限る。

単にCと書くと「ドミソ」の3和音で、Cm(C-とも)は、「ド、ミ♭、ソ」と真ん中の音が半音下がる。「m」とか記号が無い時は白鍵のミなのだ。

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ジャズは特に4和音を指定する書き方をすることがほとんどでもうちょっと記号がややこしくなる。主に、C7、Cm7などと、7度の音を追加する。この4つ目の音が面倒で、普通に数字だけ7と書く場合、フラットした7度を意味する。メジャーの方がM7等と記号を書き足す。(小文字と大文字を間違えると意味が変わることに注意)つまり、3度、ミの時と扱いが逆になる。

 

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3度と7度、両者のバリエーションを組み合わせると、このようになる。

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まとめると、3度は記号を加えるとフラット、7度は記号無しがフラット。小文字のmは3度のこと、大文字のMは7度のこと。

 

楽譜に慣れた人がコードブック(コードの解説書)開けばすぐわかることと思うのだが、意外に、こんなところでつまづいている人達もいるのかなぁとふと思ってまとめてみた。鍵盤楽器は特にだが、CがDになったら鍵盤全部2個ずらすとか、ド、ミ、ソあるいはレ、ファ♯、ラ、音と音との間隔は、鍵盤を数えればどのコードでも同じことなので、ルート(根音、CとかDとか)が変わっても同じ要領で考えれば良い。

 

誰かの役に立つかな?でも初心者フレンドリーは大事なことなので。ではまた。

 

セッションメモランダム、主にリズムのこと

先日参加した、いろいろ言い合う感じで行われたセッションのメモ。

 

全体的に雑だなぁという一声から検証が始まった。

批評家のごとく印象を言葉にするならぼんやりと「雑」だとか「センス無い」バサバサ切り捨てれば良いのだが、自分が演奏するとなるとそうはいかない。演奏とは腕や手や指を動かし、息を吹き込み弦を弾いたり鍵盤を押し込んだりスティックを振る、具体的な行為であり、その結果聞こえるサウンド具体的なものなので、対処が可能な域まで細分化して検討しないと改善など望めないのだ。

実際の演奏は良く知られたスタンダードだったのだが、著作権等の問題もあるといけないので、ここでは説明のために作成した譜例を添える。

 

音源をよく聴くと、譜例のようなメロディーの二拍三連符の最後の3つ目の入り方や、2小節目は3拍伸ばして休符、アウフタクト、弱起やメロディーの終わりがピタッとそろっている。反面、メロディーの頭の出だしは、レイドバックが各プレイヤーごとに異なり、必ずしもそろっていない。揃っているのは後ろという指摘があった。

 

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次のようなメロディーも、俗な言い方だが、一拍目の「裏」から正確に入る、4拍目の「裏」で終わって、不用意に音を延ばし休符にかぶせない(いきおい、指示がなくても

スタッカート気味になる)、そのあたりが雑であり、端正に聞こえる演奏の重要なポイントという話しが出た。

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ピアノを弾くと、一声のメロディーなら比較的問題なくとも、下記のような二声となると力が上手く抜けずにリズムがずれる、音量が揃わない等、敷居が高くなる。元々力が抜けてないとか、技術的な問題があるところが、一声では埋もれていて、二声になると表に出てくる感じ。根気よく練習しよう。

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何となくではなくて、二拍三連などを正確に演奏するのが問題なのだが、subdivision、サブディビジョン、リズムの細分化の問題もサラっと出た。

譜例のような3連符、四分音符の3連を並べて、それを2つずつ拾っていくと(スタッカート記号を付けた)二拍三連となる。正確な2拍→3拍へのスイッチはこのようにう、ようだ。

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参考までに3拍子から4拍子へのサブディビジョンの話も。

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このあたりが正確にできると、3拍子、4拍子のスイッチが正確にできるようになる。私の行くようなところだと、まず無いが。

五拍子から七拍子へスイッチするようなこともよく練習すれば可能なのだろうが、ジャズの演奏では二拍子四拍子系から三拍子六拍子系へスイッチするだけであろうと思うので、根をつめて練習すれば身に着く、、、かもしれない。

 

音源の紹介

 

サブディビジョンを含めて自在な演奏として、ヴィニーカリウタの(今のところ)唯一のソロアルバムの1曲目、I'm Tweeked。「レコードの針が上手く動かないで飛んだりして、ちょっとずれてそのまま進んでいくみたいな表現が面白い」などと当時のインタビューにあった気がする。

 

三拍子、四拍子を行き来する演奏として、小曽根真「Nature Boy」のLaughter In The Rain。拍子のスイッチを演奏のドライブ感に上手く生かしているのがわかりやすい好演。

 

これは直接関係ないのだが、三拍子の曲をファストの四拍子で演奏しているものとして、エンリコピエラヌンツィ「The Night Gone By」収録の「いつか王子様が」。

 

【追記】

ビルエヴァンズのFiveもサブディビジョン的な検証をすると面白いのだろうが、しばらく聴いていないので、実際のところはわからない。メモ的に書いておくが備忘。機会があったら改めて触れる。

但し、ハーモニー面で着目されがちなビルエバンズの、リズム面が複雑な面へフォーカスした検証をしているフィリップストレンジさんのyoutubeビデオが今のところみられる。氏の関連書籍も出版されている。

 

読む人が居るかわからないが、読んでくれたなら有難う。

では、また今度。

名古屋セッション事情2018

最近、ジャムセッションへ行ったことがあるところの情報を。

個人の見解なので、異論反論ご意見等ありましょうが、ご寛大に。。。

 

端的に言えば、書けば若干悪口めくからみんなまとめて言いにくいのかも。

 

ともかく、どこでも概ね、普通の曲を普通にやっている。ボーカルの人を除けば、よく演奏される数十曲程度のスタンダードを、馴染みのキーで、早すぎないテンポで演奏している。東京では「初見難曲大歓迎」みたいな敷居の高いセッションもあるようだが、そのようなところは無い。いきなりGiant Stepsやろうみたいなアマも見たことはあるが、僅少でそれが場のノリになることは無い。

 

ただ、整ったボーカルセッションのノリを、普通のセッションで、たまたま居合わせた技量がバラバラなアマのピアニストに、一様に一定水準以上のプロ的な技量を求めるボーカリストもいないではない。個人的には、知り合い以外は、登る山が違う人という感じで、出来る限り接触を避ける。器楽演奏者は概ねビバップ以降に注目しており、ボーカリストはもっと古い曲を好んでいる人がいたり、移調したり、いろいろズレがあるのだ。

 

あと余談めくが、疑問がある人がいたので。

店でやるセッションのホストはたいていベースかピアノが1人。キープする人数を増やせばギャラの問題になるのは想像にかたくない。実際、ベースとピアノ、2人をキープしたボーカルセッションのチャージを上げている店はある。

なので、客がピアノばかりで、ドラムレスで交代しながらホストのベースと、ピアノが交代しながらデュオ演奏みたいなことも起こりうる。来られる人が来るという場なので、成り行き任せなのだ。但し、端的に言って、集客力のあるホストだと、結果として各ピースが揃うことも多いように思う。

 

* * *

 

ジャズインラブリー@栄

 

さっそくで悪いが、ライブ後に座ってはいたが、終電の都合で参加はしなかった。帰る際、ホストから「終電で帰る」とか事情を言えば順序を先にしてくれる等のご説明はあった。

 

月一くらいでライブ終了後のド深夜にセッションしてる。プロとコネを作りたい等、野心のある人は良い場所かもしれない。演奏とは別に、全国的に知られた店でちょっとプロ気分みたいなプレミアム感を感じないではない(弾いてないが)。ライブ終演後にその日のミュージシャンがそのまま残っていることもあるようだ。なので、各楽器がそろわず変則的になることは無さそう。聞いた感じでは、さすがの名の知れた店なので、熱心な人が集まるという印象。

 

ケニーズ@金山

 

プロ、音大生等、プロの卵が楽器を持ってフラリとくるような印象。近場に練習スタジオがあるとか、何か事情があるのかもしれないが不明。ボーカルセッションは、曲を知ってる、イントロエンディングを決められないと締まらないので、プロのピアノがホストで控えている。

余談めくが、イントロ、エンディングが決まらないアマのピアニストも、こんな曲もあるんだねぇとか、プロのテクに触れながら、おまかせして気楽に参加できる面も。知る限り、ボーカルセッションも、ボーカリストがパンパンに入ったボーカル「だけ」セッションではなく、ボーカルが一巡したら普通にインストのセッションになる。当地では少ない、お昼のセッションも開催している。あと、どうやら店内禁煙。これも珍しい方かも。

 

スィング@新栄

 

ライブの無い月曜日に開催。

良くも悪くも、管理の緩いリラックスした雰囲気を感じることが多い。シビアにやりこみたいという人は、さてどうだろう。他方で、一緒に楽しむ音楽仲間を見つけるのには良い場所かもしれない。

 

ザ ウィズ@栄

 

最近ピアノを入れ替えた。現況アマが気楽に出入りできる店では、おそらく一番状態の良いピアノが弾ける。

一般的なジャムセッションに加え、ボーカルセッション、ワークショップ等、いろいろバリエーションの(準)セッションを熱心に開催している。

ワークショップは曲を事前に指定して一般的なセッションより的を絞っている。ジャムセッション風に演奏しつつ、講師の指導が適宜入る、野放図ではなくてオーガナイズされた感じ。曲を指定したり、一部要予約ということもあり、ネットでの情報提供がマメ。

 

他にも各所あるのだが、今回はこれ位で。

ブログ開設にあたって

良く行っていたジャムセッションがいろんな事情で無くなってしまったりします。時には店ごと。あるいは、演奏の場を自分で確保すべく、他にもいろんな思いや思惑がありつつ、ライブやジャムセッションをするお店を始められる方もいます。

 

プロの方も若い人が新たに名古屋で活動を始められたり、拠点を移されて名古屋から去っていかれたり、様々な事情でプロ活動をリタイアされたりします。私のような趣味レベルでも同じように、ウズウズとした気持ちで新たに始められる方もいれば、いろいろな事情で低調になったり、控えられる人もいます。

 

そういった浮いたり沈んだりというというのを、同じように浮いたり沈んだりしながらただ静かに流されていたわけですが、心境の変化があり、これから少しずつ書き残していこうと思います。名古屋のジャズシーンに多少なりとも役に立てばと思っていますが、何よりも自分のモチベーションへ刺激となればと思っています。

 

また、ウズウズとした気持ちで始められた初心者の方へ少々の知識の提供も出来ればと思っています。個人的に経験したり伝え聞いたりする範囲では、特に初心者、プロ志望ではない趣味志向の人へのアプローチが弱い、通り一遍のオーソドックスなことをするのに教材準備等が手薄で準備不足、計画性が低く効率が悪い、生徒の要望や好みを重視せず、自分の重視するところを強調してモチベーションを削ぐ、技量にあわない高度な要求をして結局身に着くものが少ない等、いろいろ思わないではないです。

私はピアノを演奏しますので、演奏に関してはピアノのことがメインになります。